舛添要一を褒める

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ネズミ男を、ご存じですか。

2014 09 05 15:25

やれやれ、やっとのことで日本の高官の中にも、たった一人ではあるが恐れずに真実を語る人物が現れた。この役人がほされることのないよう、またその発言が日本人の意識に、日本の、というか大体において西側のマスコミが描く世界図が少しおかしいのではないかという疑いを呼び起こしてくれるのではないかと願いたい。

その役人というのは舛添東京都知事。そして、シベリアの町トムスク訪問で舛添氏が記者団を前に明言した、恐ろしいと同時にロシアでは知らぬものはないという真実とは、日本は米国の圧力を受けて対露制裁を採らざるをえなくなったということだ。
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鈴木善幸（すずきぜんこう)氏は、1981年（昭和56年）5月に『日米安保条約は軍事同盟ではない』と発言して、閣僚の反発を買った。彼はハト派でもあり、日米両軍がともに手を携えて戦うなんて、全然考えてなどはいなかったのだろう。しかし、もうこの頃は日本の工業技術のレベルはアメリカを超えていた。今となっては、30何年も前のことでもあり、短命な鈴木内閣の理由は解らないが、率直すぎる発言がアメリカとか従米派にしてみれば、｢日本の現内閣は日米安保を軽視している。｣とかと判断されて、彼の存在が危惧されたのだろう。この頃から日本は、ミサイルなどの独自体系を構築しはじめていた。

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舛添要一都知事の、｢日本は米国の圧力を受けて対露制裁を採らざるをえなくなった。｣とかの発言は、その内容は確かに真実ではある。しかし、公的なスタンスでは、日米は同盟国という、謂わば "友邦" との認識を述べつづけねばならない。なのに、(日本の国際政治政策は、アメリカの圧力のもとで、強く影響されている。) ナンチャラ云うとこは、公人が言ってはならぬ事とされてきた。ところが、東京都知事は外交の権限もないし、責任もないなどと気軽な立場で、放言したのだろう。橋下徹大阪市長が、慰安婦問題で日本軍に責任はないみたいな、反日サヨクからみれば、｢放言｣をしたのと似ている。

ネットなどでの流行の認識は、｢安保条約は日本国の自由な行動を、制限するために押しつけられた。｣ということなのだが、彼はこの一般日本人の見識を吐露した。

しかし是って、『日米安保は日本国の安全保障を、全うさせるためにある。』との公的な見解には沿っていない。新型インフルエンザが流行したときに、彼はアメリカから危険なワクチンを、ナント免責特権付で輸入することに積極的だった。あの頃と比べたならば、彼の変節は、アメリカから眺めれば苦々しく見えるのだろうか。

それとも、今回のウクライナの｢ヘンテコなクーデターによる、政権交代劇｣は、アメリカの一部の好戦主義者が仕掛けたことで、オバマ大統領など政府筋は、腹の内で苦々しく思っている。この前提に立てば、舛添要一都知事の発言は、アメリカ政府と対立している、と言うわけでもない。しかし、一応オバマ大統領は、ロシアに対する制裁を科してきた。ただし、この制裁は実効性のないもので、好戦主義者の突出した行動を一応援護している体裁を取り繕うためのモノではある。体裁だけで中身の薄い｢制裁｣もどきは、ロシアの親ロシア派への中身の濃い援助を、易々とさせてしまう効果ももたらしてきた。それで、ついにウクライナ大統領ポロシェンコは、実質的には｢降参したと観られる｣停戦協定に署名してしまう局面に至っている。このような微妙な国際政治の現状を分析すれば、『軍事と医療だけが最後の、儲けどころ』である、軍産ゴロツキの腰巾着は、もう止めたのか。などとも思わせる、発言ではある。しかし、朝鮮の子の舛添要一にしてみれば、目の前の大きな力を持ったロシアには、とにかく『おべんちゃら』と直感的に感じて、こう言ってしまっただけなのか。

まあとにかく、彼は『ネズミ男』の異名もある。

コウモリのように、獣たち仲間の間では、私もお仲間ですと言い、鳥の仲間の中に入れば、私は空を飛ぶ鳥の仲間です。などという。しかし、今は情報が瞬時に地球を一周してしまう世の中だ。彼の口先の軽さは、政治家としては、評判を上げたりはしない。

しかし、ネズミ男の変節ぶりを見れば、｢自分の確固とした信念をもたない、その目で見た方が世間の真実が見えてくる。｣みたいで、面白いことは確かだ。

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